実は同じ蚕からできていてもシルクと生糸は別物の糸なのです。
シルクの糸は大まかに分けると2つです。
切れたシルクを繋ぎ合せて一本の糸にした絹紬糸
蚕が最後の力を振り絞って出したシルクを糸にした絹紡糸
基本的靴下や手袋で使用される糸は絹紬糸か絹紡糸までがほとんどです。
「なら生糸ってなに??」となりますよね。
生糸になるためには必ず2つの条件が存在します。
1つ目は蚕が一番元気な時にだす最も綺麗で最も艶のある中心のみ使用した糸。
そして2つ目が最も重要な部分です。
本来蚕から出てきたそのままの糸には必ず
人間の肌をツヤツヤにしてくれる高タンパク質の膜(セリシン)で覆われています。
その膜(セリシン)の中にフィブロイン(アミノ酸やタンパク質からなる物質)
という繭の主成分があります。ここまでくればわかると思いますが
この膜(セリシン)がある糸は生糸、ない糸はシルクに分けられているのです。
この2つの条件が合って初めて生糸になるのです。
もちろん従来のシルク糸も肌が綺麗になり本当に素晴らしい糸です。
ですがこの膜(セリシン)があるかないかで肌が綺麗になるかならないかが
段違いに変わっていきます。
生糸の製品をつかっていると、
ガサガサだったカカトほとんどの場合二週間あればツルツルに変貌します。
水場作業や家事での手荒れやあかぎれ、更にはササクレまでもが
手袋をつけていただければみるみるうちに傷が埋まりツルツルになっていきます。
嘘だと思いますか?本当です。使えば分かるのただ一言です。
そして、生糸は生産量もごくわずかという事ももちろんですがほとんどの場合
着物などの高級衣服に使われ続けています。
ですがもう1つ大きい理由が、靴下などの機械に入る糸に生成する際に必ずセリシンが
なくなってしまい誰も靴下用の糸にする事ができなかったからです。
Humming birdはずっとこの糸を何年も探し続けていました。
どこの糸屋さんに聞いてもないと言われ、やっとの思いで見つけたと思うと
一度落としたセリシンを二次加工でもう一度周りに付着させた糸しかなく
Humming birdが求めている本物の生糸には程遠い糸しか見つかりませんでした。
ですが今回、素晴らしいシルク・生糸専門の糸職人さんと出会い、
熟練の技術と思いが通じ、やっとこの子が完成することができました。
Humming birdの1つの夢が叶いました。
そんなHumming birdの夢が詰まったアイテム
是非履いてみてください。今までで一番かもしれません。
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